地味な仕事や、単純な仕事ばかりで嫌になった事がある方は多いのではないでしょうか。
しかし、それを真剣に取り組むことが、さらなる成長へつながります。
凡事徹底
©村松真砂子
非凡な努力が道を開く
洋食料理家の三國清三さんのエピソードを聞いて感じた言葉です。三國さんは10代のころ、村上信夫シェフのいる帝国ホテルに見習いで働いていましたが、何年たっても、鍋や皿を洗うなどの雑用ばかりでした。
もう辞めようかと思った矢先、三國さんは駐スイス日本大使館の料理長に大抜擢されたのです。
その理由を村上シェフはこう言いました。「あれだけ鍋洗いを徹底的にやるやつがいるか。彼は鍋を洗う一方で、鍋底についたソースをなめて味を覚え、料理の段取りを見極めていった」。
当たり前のことに情熱をもって取り組んでいると、運が開けてくるのですね。平凡なことを徹底して行なうことが非凡なのです。
北原 照久(きたはら てるひさ)
1948年、東京都生まれ。青山学院大学卒。86年、横浜山手に『ブリキのおもちゃ博物館』を開館。また、現在、羽田、箱根、河口湖、大阪にも博物館を展開。テレビやラジオ、各地での講演会等でも活躍中。
バックナンバー「 北原照久の“元気になる魔法の言葉”」