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腹式呼吸でリフレッシュ
呼吸には、肋間筋による肋骨の運動によって行われる胸式呼吸と、横隔膜の収縮による腹式呼吸があります。日中の活動時に無意識に行っているのは、肩が上がったり胸が広がったりと主に上半身が動く胸式呼吸です。ヨガや気功など東洋医学で取り入れられているのは、下腹を大きく膨らませて行う腹式呼吸です。
腹式呼吸は、息を吐くときに腹筋の力で横隔膜を上げ、腹圧を高めます。息を吸うときには横隔膜が下がり、胸腔が広がるため大きな呼吸ができます。このゆったりとした呼吸により自律神経のバランスが整い、心身が健やかになると東洋医学では考えられているのです。また、腹圧を高めることによって腸の動きが活発になり、排便が促進されて免疫力が高まります。
腹式呼吸を行うにあたって、重要なポイントは「丹田」にあります。丹田の場所は体格にもよりますが、へそから“握りこぶし1つぶん下”といわれています。腹圧をかけたときに硬くなるあたりが丹田だと思っていいでしょう。
すぐにできる丹田呼吸法
ではさっそく丹田に意識を集中して「丹田呼吸」を行ってみましょう。
①丹田に意識を集中するために丹田に両手を軽く添えます。
②丹田にある空気を全部吐き出す感覚で下腹に圧をかけながら息を吐いていきます。
このとき下腹は硬くなり少しへこみます。
③吸うときは、丹田に空気を充満させるような気持ちで、ゆっくり大きく吸い込みます。
このとき下腹も膨らみます。
慣れないうちはなかなか丹田に意識が集中できないかもしれませんが、仕事の合間や電車の中でも手軽にできる健康法です。
1日に数回行うだけで、自律神経のバランスが整い、ストレスの改善やさまざまな病気の予防と改善につながります。ぜひお試しください。