インドには古来、四住期というヒンドゥー教の考え方があります。
25歳までは学ぶことに集中する「学生期」、25歳から50歳までは結婚して家族を持ち仕事をする「家住期」、50歳から75歳までは家にいるけれど権利と責任は息子に譲る「林住期」、75歳からは出家して家を出る「遊行期」です。
仕事をしている家住期の人たちは、誰かの手伝いをする義務があると考えます。自分の家族や親戚のために仕事をし、親戚以外の人のためにボランティアをします。
食事をしていない人がいたら、食事を差し上げなければなりません。自慢するためではありません。お腹をすかせた人は、私の義務を果たせるチャンスを与えてくれる人なので、「かわいそう」という気持ちではなく、感謝の気持ちで食事を差し上げます。
それはインドの日々の生活に入っているのです。みんな、学生のころから土日はボランティア活動をします。私もボランティアでインド全国を回りました。
ボランティアは健康でないとできません。では、その健康は誰が与えてくれましたか? 誰がここまで育ててくれましたか? インド人は、神さまがそのように計画してくださったと信じています。
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