(画像・AdobeStock)
インドの国旗について、お話ししましょう。
インドの国旗は、サフラン色と白と緑の三色から成っています。
三色のうち、サフラン色は、「勇気と犠牲」と「ヒンズー教」を表しています。緑色は「公正と騎士道」と「イスラム教」を表しています。そして、白色は「平和と真理」と両宗教の調和を象徴しているのです。
旗の中央には、丸い紋章を配置しています。それは、アショカ王の仏塔からとられたものです。
アショカ王は、紀元前三世紀に、インド大陸をはじめて統一した王さまです。お釈迦さまをたいへんに尊敬され、仏教の精神で国を治めました。また、第三回目の仏典結集も行っています。
アショカ王自ら各地の仏蹟をめぐり、「仏教が広まり、戦乱が絶えるように」という願いを込めて、インド各地にたくさんの仏塔を建てました。
その仏塔に刻まれた紋章が、国旗の中央に描かれてあるのです。
1 2
バックナンバー「 ブッダの国・インド」