しまった、失敗した!
そんな時、あなたはどう対処しますか?
失敗を失敗で終わらせない思考法を、
臨床心理士・菅野泰三氏が教えます。
(画像・AdobeStock)
6つの思考法とは――
1.行動を起こしたことを「よし」とする
2.失敗して落ち込むのは大切なこと
3.客観的に見るために話せる人を持つ
4.失敗にとらわれず、光の面も見る
5.対応次第でピンチをチャンスに
6.リスクマネジメントで腹構え
では1つずつ詳しく解説していきましょう。
1.行動を起こしたことを「よし」とする
失敗しても、精いっぱい取り組んだのであれば、悔むことはありません。
作家のマーク・トウェインは、次のような格言を残しています。
「やったことはたとえ失敗しても、20年後には、笑い話にできる。しかし、やらなかったことは20年後には、後悔するだけだ」
人は、やった後悔より、やらなかった後悔のほうがはるかに大きいものです。
まずは、行動を起こした自分を「よし」と、しましょう。
2.失敗して落ち込むのは大切なこと
失敗したあとすぐに心を切り替えて、物事に取り組むのはとても難しいものです。
また、「落ち込んで何も手につかない」、「やる気が起きない」という状況が起きても、それは心理学的には正常な反応で、自然な状態です。
むしろ、失敗しても平気でいられるほうが不自然であり、何の学びも得ることはできません。
打ちひしがれたり、自信を失いそうになったりと、そういった辛さを味わいながら、徐々に結果を受け入れることで、「なぜ、失敗してしまったのか」という理由を分析できるようになります。すると、次第に心のダメージも回復されていきます。
3.客観的に見るために話せる人をもつ
失敗して気持ちが沈むと、物事を客観的に見られず、悲観的な考え方をしてしまう傾向があります。
傍から見れば、そんなに悪い状態ではなくても、本人にとっては、最悪に感じられてしまうことがあるのです。
そんなときは家族や同僚、友人に話を聞いてもらいましょう。
すると、自分の状態を冷静に見ることができ、「そんなに落ち込むほどではないかも」と気持ちが落ち着いていきます。