タイの出家僧侶
そしてお坊さんにもいろいろいます。出家者といっても、ちょっとピンと来ない方もいらっしゃるかと思いますが、プラ、サーマネーン、メーチー、ピクスニーという種類があります。何が違うかというと戒律の数が違います。
日本にも仏教が渡って来た時代から、もちろん戒律も伝わってきましたけれど、現実にはあまり重視されることはありませんでした。しかしタイでは、戒律は非常に重要です。戒を守ることは仏教徒である大前提になっています。もちろん大乗仏教、そして在家仏教になると、戒律の解釈や意義が変わってきますけれど。
ブッダは戒律を一斉に設定した訳ではありません。サンガ(僧団)を成立させ、維持するため、いろんな問題が起こるたびごとに、これはしないようにと決まりごとを少しずつ決めていったと言われています。
プラ(左)、サーマネーン(右)
プラ(僧、あるいは比丘)は二二七の戒律を守ります。いわゆる在家戒の五戒プラス、お坊さんとして、ふさわしくなすべきこととしてはならないことの戒律が設定されています。
そして、サーマネーン(沙弥)と言って、十代の小坊主さん。彼らは十戒です。7歳くらいから出家できます。一休さんみたいでかわいいですよ。リアル一休さんは、タイにいますね。
メーチー(左)、ピクスニー(右)
女性はどうなんですか、出家できますか?とよく聞かれます。メーチーさんと言って、剃髪している女性出家者。この方達は八戒です。
ピクスニー(比丘尼)は、三一一戒。ただタイでは正式には、比丘尼集団は消滅しています。近年復活を目指して活動している方たちもおりますが、まだ正式にはタイサンガとして認められてはいません。
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