「マインドフルネス瞑想療法士」への道

【レポート】“マインドフルネス瞑想療法士”への道 第3回

文=ビーママ
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うつ病や不安障害などの精神疾患を治すための「マインドフルネス心理療法」をご存じですか?

うつの予防には、アメリカ人医師のジョン・カバット・ジンのマインドフルネスに基づくストレス低減プログラム(MBSR)が広く知られていますが、実は日本にもあるんですよ。
それが、自己洞察瞑想療法(SIMT)です。

私(ビーママ)は、今年の6月から、SIMT開発者の大田健次郎氏(日本マインドフルネス精神療法協会理事長)が主催する「マインドフルネス瞑想療法士(MMT)育成講座」に参加しています。

アラフォーワーママ(3歳児育児中・常に余裕なし)である私に、果たしてマインドフルネスの実践ができるのか。そして、MMTになれるのか!? いろいろ疑問はありますが、この連載では、マインドフルネスを身をもって学び、実践するリアルな日々を綴っていきます。

     *   *   *

MMT育成講座は、全10回の講義と課題の実践で構成されています。
第3回の講座は、8月11日(土)9時半~16時半まで、埼玉の浦和会館にて、開催されました。

講義内容は、「うつ病による脳の変調」「うつ病と前頭前野」「感情の一次、二次、三次」「運動によるうつ病の改善効果」など。

「感情の一次、二次、三次」とは、感情には一次から三次まであり、例えば、誰かに対して怒りを感じたとき、これは一次感情。相手の反応により、さらに自分の中で起きる感情が二次。しばらくたってから、思い出して起こる感情は三次なのだといいます。

苦手な人と街でバッタリ……


第3回の課題では、何か感情が起きたときに、一次から三次までのどれに当たるのか、観察して記録するというものがありました。

1か月かけて、課題を実践するのですが、私はある人との出来事を記録しました。

その日は、保育園のお迎えまで少し時間があったので、最寄り駅で買い物をしていたところ、声を掛けられました。よりによって苦手なママ友です。

久しぶりだったので、少し話すしかないなぁと思って立ち話を始めたのですが、なかなか話が切れません。やっぱりこの人、嫌だ~(心の声、一次感情です)。嫌悪の本音がチラチラ動くのが、自分でも分かりました!

そろそろお迎えの時間もあるし、早く帰りたいと思いつつ、言えない自分。結局、時間がギリギリになり、焦って保育園へ。あの人のせいだ、とイライラしました(これは三次感情)。

でも、よくよく考えたら、話を切り上げなかった自分も悪いわけで、ママ友のせいではないや、と気持ちを切り替えました。

つらい感情を起こさないために

講師によると、ポイントは三次感情のようです。
嫌な出来事があったときに、後からくよくよ考えて嫌な気分になることがあるかと思いますが、そのときに起きているのが三次感情です。

私の事例で言うと、焦って保育園に向かう道中、「ママ友のせいで遅くなった! やっぱりあの人は嫌だ!」と思ってイライラしている状態です。

三次感情を起こすと、交感神経が興奮し、ストレスホルモンが大量に分泌されます。それが脳を傷つけ、うつ病の原因になるのだと講師は言います。

ですから、この三次感情を起こさないようにすること。つまり嫌な出来事を思い出したり、考えたりしたときに、それに“気づいて流し、今ここに集中する”。これが何より大事ということです。(次回に続く)

 

 

※SIMTに興味を持たれた方は、佼成出版社の本『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』をご覧ください。

 

〈書籍情報〉
うつ・不安障害を治すマインドフルネス
著者:大田健次郎
出版社:佼成出版社
定価:本体2,000円+税
発行日:2013年6月
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