「マインドフルネス瞑想療法士」への道

【レポート】“マインドフルネス瞑想療法士”への道 第6回

文=ビーママ
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うつ病や不安障害などの精神疾患を治すための「マインドフルネス心理療法」をご存じですか?

うつの予防には、アメリカ人医師のジョン・カバット・ジンのマインドフルネスに基づくストレス低減プログラム(MBSR)が広く知られていますが、実は日本にもあるんですよ。
それが、自己洞察瞑想療法(SIMT)です。

私(ビーママ)は、2018年の6月から、SIMT開発者の大田健次郎氏(日本マインドフルネス精神療法協会理事長)が主催する「マインドフルネス瞑想療法士(MMT)育成講座」に参加しています。

アラフォーワーママ(3歳児育児中・常に余裕なし)である私に、果たしてマインドフルネスの実践ができるのか。そして、MMTになれるのか!? いろいろ疑問はありますが、この連載では、マインドフルネスを身をもって学び、実践するリアルな日々を綴っていきます。

     *   *   *

MMT育成講座は、全10回の講義と課題の実践で構成されています。
第6回の講座は、昨年11月10日(土)9時半~16時半まで、埼玉の浦和会館にて、開催されました。

講義内容は、「SIMTを用いた支援の進め方」「支援者の倫理」について。クライエントに対して、実際に、どのように支援を進めていけばいいのか、また支援者に必要な倫理についても学びました。

子育てをめぐって母と衝突


第6回の課題は、本音の洞察がメインです。
前回同様、感情的な出来事について、どのように処したか、本音の洞察も含めて記録します。

1か月かけて、課題を実践するのですが、私は実家の母とのやりとりを記録しました。

とある週末、私の実家に、子どもを連れて泊まりがけで帰りました。
皆で買い物に行った先で、母が子どものわがままぶりにあきれて、「この子はおかしい。ふつうじゃない(発達上に問題がある)」などと言い出し、ケンカとなりました。

それまでも、ちょっとこの子は……と言われることはあったのですが、ここまでハッキリ言われたのは初めてで、私はとてもショックを受けました。

実際、子どもはこだわりがかなり強いし、言うことをきかないことも多い。でも、まだ3歳。そんなもんじゃない? 私はまったく気にならないのですが……。

母がなぜそこまで言うのか、よくよく考えてみると、母の本音は「子どもは親に従うのが当然」。親の言うことが絶対で、それに従えないような私の子は受け入れられないのでしょう。私もそうやって育てられてきました。

一方、私はそんな風には思っていません。むしろ子どもに対しては、「あなたはあなたのままでいい」「あなたの存在そのものが大切で愛おしい」と思っています。時に怒ることはあるけれど……。

子育てをめぐって、これだけ母と私の本音が異なるわけですから、ぶつかってしまうのは仕方がないようです。──と、これを書いている今では冷静に見られますが、その場ではかなり落ち込みました。母にさんざん否定されてきた私が、またしても否定されたわけですから。

相手ではなく、自分の反応を変える

講師からは、子育てのやり方をめぐっては、本音が多数動くため、夫婦でも食い違いからケンカに発展するケースは多いとのことでした。

また、「本音は、生育環境や教育、学習、体験等によって時間をかけて作られるものなので、それを持つ相手を変えることは難しい。でも、自分の反応を変えることはできる。これもSIMTの大切な方針です」とも。

なるほど。相手の本音も、自分の本音も変えるのは困難だけれど、自分の反応は変えられる、ということですね。

母とは、これからも衝突することがあるでしょう。でも、そのときに、これを思い出せれば、ケンカを回避することができるかもしれません。さぁ、どうなることやら(次回に続く)。

※SIMTに興味を持たれた方は、佼成出版社の本『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』をご覧ください。

〈書籍情報〉
うつ・不安障害を治すマインドフルネス
著者:大田健次郎
出版社:佼成出版社
定価:本体2,000円+税
発行日:2013年6月
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