ブックレビュー

【書評】マンガでわかる グーグルのマインドフルネス革命

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本書は、グーグル社で開発されたマインドフルネスのプログラムを、日本でその普及に努めている人たちを主人公に、物語形式(マンガ)で紹介するものである。

プロローグを含む6章立てで、コラムを7本設けている。

成人の脳は変化する能力を失い固定化する、といった従来の定説があらためられ、現在では、成人後も運動により筋肉が増強されるのと同様、脳もトレーニングすることによって構造や機能を変化させることができる、といったことがわかっている。
この神経細胞の可塑性に注目し、脳をトレーニングする画期的な方法がマインドフルネス瞑想であり、特にビジネスマンに特化して系統立てられたものがグーグル社の瞑想プログラムということになる。

さて具体的には、どのような瞑想の仕方が紹介されているのだろう。

本書では、4つの瞑想法が紹介されている。

1 怒りのコントロール(アンガーマネジメント)
2 書く瞑想(ジャーナリング)
3「私と同じ」瞑想(ジャストライクミー)
4 思いやりの瞑想(ラヴィング・カインドネスメディテーション)

1は、情動は自分自身ではなく、訪れては去っていく生理現象であるということへの学び。
2は、無意識下に閉じ込められていた感情を言語化し、意識的に自覚するトレーニング。
3は、「この人は私と同じように悲しみ、傷ついた経験をもっている」というような言葉を繰り返し、相手に対する共感を育てていくワーク。
4は、「私が幸せでありますように」からはじまり「生きとし生けるものが幸せでありますように」と、思いやりの感情を他に、外に向かって照らしていくもの。

これらの科学的エヴィデンスを得た瞑想を実践してゆくことにより、ビジネスに必要な、集中力の育成、感情のマネジメント、仕事のパフォーマンスの向上をはかり、さらに一歩進めて人生を穏やかに、クリエイティブに送ることを提唱している。

〈書籍情報〉
マンガでわかる グーグルのマインドフルネス革命
サンガ編集部[編]
方喰正彰[原作]
花糸[作画]
荻野淳也[制作協力]
出版社:サンガ
定価:本体1400円+税
発行日:2017年6月1日
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