原訳「法句経(ダンマパダ)」一日一話

怒るといちばん最初に自分が汚染される

アルボムッレ・スマナサーラ
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じつにこの世においては、
怨みにたいして怨みを返すならば、
ついに怨みの鎮まることがない。
怨みを捨ててこそ鎮まる。
これは普遍的な真理である。

「ダンマパダ」(5)

画像・AdobeStock

怒りは、自分も他人も破壊してしまいます。

いやなことをされて、「憎しみをもつのは当然だ」といって怒りをいだけば、その怒りによって、さらに自分が苦しくなります。

腹を立てたとき、いちばん最初に怒りに汚染されるのは自分自身です。腹を立てて、だれが不幸になるかというと、憎しみに満ちている自分自身なのです。

心は汚れ痛んで、悪い報いをまず自分が味わってしまうのです。怒って相手を攻撃しようとしても、相手はそれによって困ることもあるし、まったく困らないこともあるでしょう。しかし、自分が怒りで汚染されることだけはたしかなことです。

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