原訳「法句経(ダンマパダ)」一日一話

過去を思い悩むのは不幸になる訓練である

アルボムッレ・スマナサーラ
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この道を実践するあなたたちは、
苦しみを終わらせるだろう。
わたしは苦しみの矢を抜いて
癒す方法を知っているので、
この道を説いているのだ。

「ダンマパダ」(275)

画像・AdobeStock

いやな出来事というのは、だれもが鮮明に覚えているものです。
「あの人にあんなことをされた、こんなことをされた」「あんなことも、こんなことも言われた」……。すでに終わったことなのに、それを何度も何度も思いだしては、悩んだり悲しんだり怒ったりするわけです。

けれども、あなたにいやなことをした相手は、そんなに悪いことをしたとは思っていないばかりか、もうとっくに忘れているかもしれません。
終わったことを心のなかにたもちつづけているのは、矢が刺さったまま抜かずに、「痛い、痛い」と嘆いているようなものです。

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