原訳「法句経(ダンマパダ)」一日一話

ありのままの自分を明確に観る

アルボムッレ・スマナサーラ
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る


もろもろの心の汚れを落としたいのなら、
昼も夜も目覚めて(気づいて)
涅槃(永遠の安らぎ)をめざしなさい。

 

                   「ダンマパダ」(226)

画像・AdobeStock

お釈迦さまの教えに「ヴィパッサナー」と呼ばれる心の訓練法があります。

ヴィパッサナーとは「いつも目覚めて心をよく観る」という意味です。ヴィパッサナーの実践法は、なにをしていても、どんなときでも、今の自分に気づいていくことです。呼吸をする、歩く、立つ、座る……。一つ一つの動きに意識を集中し、体を観察することから始めていきましょう。

もっとも早くリラックスする方法は呼吸に意識を向けることです。体全体が呼吸していることを感じるのです。心の眼で、体のふくらみと縮みを観てください。それから「立つ」「座る」「歩く」を観察します。

歩行の際には、一歩一歩、右足、左足とよく確認して歩きます。それから心を鎮めて座ることに意識を集中します。いわゆる瞑想です。きっと、いろんな心配事、妄想が頭に浮かび、嫉妬や怒りなどによって心に乱れが生じるでしょう。わたしたちは日常生活のなかで、いろんな外部の情報をインプットして頭を酷使しているからです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る