他人の過ちや、したこと、
しなかったことなど、
見る必要はない。
自分を観るべきだ。なにをしているか、
なにをしていないのか、と。
「ダンマパダ」(50)
画像・AdobeStock
「あの人は間違っている」「その人はおかしい」「この人は仕事をしていない」と、わたしたちは他人の欠点や過ちばかり見ようとします。それを生まれてから死ぬまでずっとやっているのです。互いに他人を指さして「しっかりしなさい」と言います。自分を直そうとしないで、いつも他人を直そうとします。そんなことをしていたら、いったいだれが直るというのでしょうか。
わたしがある人を直そうとします。すると、言われたその人が、また別の人を直そうとするでしょう。そして、言われたその人が、また別の人を直そうとします。堂々巡りなのです。結果として、一人も直ることはありません。
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