会社経営者だった岸田さんは
多額の持ち逃げに遭い、会社は倒産。
伴侶にも逃げられ、ホームレス生活を送り、
自殺一歩手前まで追い詰められたといいます。
現在は悩める経営者の支援と社会貢献に生きがいを見出す岸田さんが、
ホームレス生活から立ち直るまでと
「運とご縁の引き寄せ方」を赤裸々に語っていきます――。
知恵と人脈
これまでの私は、自分を労わるということがあまり理解できていなかったように思います。他人を労わっても自分自身を労わっていなかったのです。住んでいた街へ帰りたい一心で、真っ直ぐに前を向いて進んできました。社会人になってから一番つらかった時期かもしれません。這い上がるための仕事なのですから。
一日でも早く住んでいた街へ帰りたいという気持ちが、日に日に強くなってきます。自分がなりたい姿を強く想像していれば、どんな希望も必ず叶うと信じていましたので、もとの生活にもどった自分の日常風景を、毎日、想像するようにしました。想像することでどんなに苦しい思いも消えるものです。しかし、株券詐欺にあったせいで、その実現が遠のいてしまいました。それは悔しかったです。
それでも自分の進む道がはっきりと見えてきました。コンサルタントとして成功を収め、教育と健康業で社会貢献したいというものです。それを人生の最後の仕事にしたいとも決めました。学力低下、高齢化社会の世の中を改善するために微力でも貢献したいという気持ちが強くなってきます。
そう考えるようになると不思議と信頼できる人に出会うことが増えてきました。自分が変わることによって出会う人も変わってくると実感したのです。今までの自分の中で一番足りなかった部分かもしれません。
社会貢献に同感する人から、知恵や人脈も得られるようになりました。自分一人の知恵は微々たるものです。他人様から教えていただく知恵や人脈が膨らんでくることは何物にも代え難い宝物です。自分から発信する言葉がいかに大切かが分かったのです。
(次週に続く)
岸田さんのブログ