床ずれの治療法
イラスト3
悪化した床ずれの治療法には、私のクリニックでも採用しているラップ療法(湿潤療法:しつじゅんりょうほう)が効果的です。
約二十年前まで床ずれの治療法は、消毒して乾燥させるのが一般的でした。しかし、在宅医療の現場では、患部を水洗いし、潤いを保つパッドを貼って乾燥させない治療法が一般的になっています。
ラップ療法については、専門家である鳥谷部俊一氏の『これでわかった! 褥創のラップ療法』や、夏井睦氏の『創傷治療の常識非常識〈消毒とガーゼ〉撲滅宣言』を参考にされるとよいと思います。
たかせクリニック理事長
髙瀬 義昌(たかせ よしまさ)
1956年、兵庫県生まれ。信州大学医学部卒業。東京医科大学大学院修了、医学博士。麻酔科、小児科研修を経て、2004年東京都大田区に在宅を中心とした「たかせクリニック」を開業する。現在、在宅医療における認知症のスペシャリストとして厚生労働省推奨事業や東京都・大田区の地域包括ケア、介護関連事業の委員も数多く務め、在宅医療の発展に日々邁進している。著書に『これで安心 はじめての認知症介護』など。