お父さんのための介護教室

油断は大敵! 足の病気

医師 髙瀬 義昌
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神経障害に至る病気は要注意

正しい爪のケアと、スキンケアマッサージを続けても改善が見られない場合もあります。そういうときは、爪水虫以外の病気が原因になっている可能性があります。

その病気とは、糖尿病です。糖尿病が原因で足の神経障害と血管障害が起きていたりすると、スキンケアをしても足のトラブルは、なかなか治りません。二週間から三週間ほど、スキンケアを施しても改善が見られない場合は、循環器系の専門医がいる病院に行って診察を受けたほうがいいでしょう。

症状の程度にもよりますが、すでに糖尿病にかかっている人は、足に小さなけがをしても痛みを感じなくなっています。そうなると急速にトラブルが進行し、壊疽を起こして、足の指だけでなく、脚そのものを切断するという取り返しのつかない事態になってしまいます。

ですから、足のトラブルには十分注意する必要があることを肝に銘じていただきたいと思います。

髙瀬 義昌(たかせ よしまさ)
たかせクリニック理事長
髙瀬 義昌(たかせ よしまさ)
1956年、兵庫県生まれ。信州大学医学部卒業。東京医科大学大学院修了、医学博士。麻酔科、小児科研修を経て、2004年東京都大田区に在宅を中心とした「たかせクリニック」を開業する。現在、在宅医療における認知症のスペシャリストとして厚生労働省推奨事業や東京都・大田区の地域包括ケア、介護関連事業の委員も数多く務め、在宅医療の発展に日々邁進している。著書に『これで安心 はじめての認知症介護』など。
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